今日の役に立たない一言 - Today’s Trifle! -

古い記事ではさまざまなテーマを書いていますが、2007年以降はプログラミング関連の話がほとんどです。

いい加減な弁護士の仕事

今日の「行列のできる法律相談所」を見た人はいるだろうか。取り上げたいトピックは「交際10年…フラれた女性に驚きの慰謝料」だ。交際と言ってもここで取り上げられたのは婚約して10年だ。25歳で婚約して35歳で婚約解消というのはひどい話だ。これを裁判にした場合、二人の弁護士は慰謝料150万円、別の二人の弁護士は慰謝料500万円(以上)との答えを出した。これだけ差が出る回答も珍しいが、現実的にはありうる話だ。
弁護士によって異なる判断をするというのは、ワタシも身をもって経験した。依頼した弁護士は裁判官の提案した金額でワタシ(依頼者)を説得したのだ。しかしその金額には到底納得できなかったので、ワタシはその提案を断った。そうすると、なんとその弁護士は裁判所に辞任届を出してしまった。(その事実は、その弁護士が所属する弁護会も驚いていたが)
その後はワタシ個人が訴訟をする本人訴訟の形態となった。そして、本人訴訟を続けた結果、最終的には和解となった。しかも、ワタシが提案した和解金額そのもので決着したのだ。もちろん、その金額は、裁判官が最初に提案した金額をはるかに上回る金額だ。
最近の朝日新聞にそのような記事がでていた。最近の弁護士は、一般的な判例に従った金額を受け入れろと、依頼者を説得する弁護士が非常に多いらしい(8割以上の弁護士がそうらしい)。この記事に書かれたことは絶対に事実だと思った。何度か法律相談に行ったが、どの弁護士も同じような見解を持っていた。
実際に裁判するとなると、依頼者はより大きな勝利を収められる可能性があるかもしれないのだが、弁護士がそれを妨げているのが現実なのだ。
もし法律闘争をする場合には、少なくとも10人以上の弁護士と法律相談をすることをお勧めする。なぜなら、本当に依頼人の利益を考えてくれる弁護士は確率的に10人に一人の割合でしかいないからだ。10人の弁護士と法律相談して、全員が同じ意見だとしたら、さらに10人の弁護士と法律相談すべきだ。
法律相談には1回30分で5000円がかかるが、20人の弁護士と相談して10万円だ。請求額が90万円以下(簡易裁判所の管轄)ならどの弁護士でも似たような結果となるだろう。そういう場合は無理に弁護士に依頼することはない。自分で勉強し、努力して裁判することをお勧めする(請求額が30万円未満なら最近は手軽な小額訴訟という制度もある)。それ以上の裁判を起こすなら、10万円以上のお金をかけてでもいい弁護士を見つけることをお勧めする。自分の意見を受け入れてくれる弁護士はきっとそれ以上の結果をもたらしてくれるに違いない。普通の弁護士だと勝訴して100万円得て弁護士費用に30万円支払う場合と、いい弁護士で勝訴で130万円得て、弁護士費用60万円支払うとしても、きっと価値ある結果を残してくれるし、裁判の結果に対する自分の満足度は間違いなく高い。