今日の役に立たない一言 - Today’s Trifle! -

古い記事ではさまざまなテーマを書いていますが、2007年以降はプログラミング関連の話がほとんどです。

アジャイル分析設計をする前に、ユースケースをひとつだけに絞り込もう

「アジャイル開発」に先行して「アジャイル分析設計」をというの記事で言っている「アジャイル分析設計」の要旨は、以下の部分にまとまっている。

ユーザーからの要望にもとづいて素早く『ユーザーが理解できるモデル』を描き広げ、それを用いて要望をより具体化しつつモデルに反映させる

でもここでひとつ問題。「ユーザからの要望」というのが何なのか、ユーザ自身が分かっていないことが多いのも事実。
そしてそれを解決するには、ユースケース図をひとつだけに絞る方法がとても有効だ。ユーザはいろんなことを実現したいと思っている。でも、それらの要望の大半は、実はひとつの目的を達成するための部分集合であることが多い。たくさんの要望を俯瞰して、何を達成したいのかという目的を絞り込む。
たくさんでてきたいろんな要望は、それぞれが点として存在している。しかし、ユーザが達成したいひとつの目的がわかれば、大半の要望が線でつながる。
ひとつの目的を絞り込むことによって、システムに実装すべき要望なのか、それとも優先度の低い要望なのかを判断する基準を獲得できる。その判断基準は、もちろんユーザも同意しているものであるから、共通の価値観を持って、それぞれの要望に対して優先度を与えることができるようになる。
つまり、ユースケースをひとつだけに絞り込むことはとても重要。