手元供養

最近、手元供養ってのが静かなブームになっているらしい。新聞で紹介されていた「手元供養展IN福岡」というのに出かけてきた。
この展示会に行って、形にとらわれる必要なんて全くないということが分かった。形から入ることを常に嫌っていた神さんも、きっと喜んでくれるに違いない。
現代仏壇も見てきた。形から入らないってのに仏壇が要るのかって言われると難しいところがある。でもね、物理的にはいなくなったとはいえ、心の中には存在し続けているのよ。そこにいないのは分かっているけど、出かけるときや帰宅したときなどに話しかける対象としての「形」が存在することは、自分の心を支えるためにも重要らしい。
というわけで手っ取り早いのが現代仏壇だって訳。これならリビングにおいても全然違和感がないし、神さんが見ても反対しないだろう。例えばこんなの。

それにしても、身近な人がいなくなるのは悲しくて寂しい。ちょっとした工夫をして見せたときに「さすがとうちゃん！」と横から言ってくれていた。その声も二度と聞くことができなくなってしまった。何かことあるごとに「とうちゃん、とうちゃん」と声をかけられたのが全くない。
今まであたりまえだったことが、そうじゃなくなった。結局は、神さんが存在しない生活があたりまえになるまで待つしかないんだろうな。時間が解決してくれるまで。