五輪書
3月2日の日記で紹介した五輪書、JC2005に参加するための往復の新幹線の中で大半を読んでいたけど、今日、やっと読みきった。
宮本武蔵って、すごすぎ。この人、マジで兵法を極めてるよ。
地の巻の最後には以下のような記述がある。
第一に、よこしまになき事をおもふ所 第二に、道の鍛錬する所 第三に、諸芸にさはる所 第四に、諸職の道を知る事 第五に、物毎の損得をわきまゆる事 第六に、諸事目利を仕覚ゆる事 第七に、目に見えぬ所をさとつてしる事 第八に、わづかなる事にも気を付くる事 第九に、役にたゝぬ事をせざる事
これって、兵法に限ったことじゃないことは読めばすぐに分かる。
水の巻では目付き、立ち方、太刀の持ち方、太刀の振り方、あしぶみなど、事細かな説明があるけど、感心したのは太刀の振り方。「太刀の道といふ事」に書かれているのは、太刀には太刀の道があって、早く振ろうとしても太刀の道にさからって振ることはよくない、と説明されている。道具には適切な使い方があるから、間違った使い方をするなと説き、うまく使えるように鍛錬を重ねろ、と。
五輪書に書き残されていることは、決して兵法のみにしか通じないことではない。その極めた人の言葉の一言一言をメタファとして受け取ると、必ず学べることがある。
一読の価値あり。